TA2003P 40mバンド短波ラジオ

前回、LA1600を使用した中波ラジオを作成したので今回はTA2003Pを使用した短波ラジオを作ってみました。

局発にはAVRマイコンでDDS AD9833を制御して使用しました。
DDSの周波数を可変する場合にはロータリーエンコーダを利用してLCDなどの周波数表示器を付けるのが一般的なのですが、今回は可変抵抗器とマイコンのA/D機能を利用しアナログダイヤル風のチューニングダイヤルにし、受信周波数は毎週日曜日に7500kHzで放送されているKTWR日本語放送を聴けるように7000kHzから7500kHzに設定しました。

使用したマイコンがAtmelのATmega48なので内蔵A/Dの分解能は10bit 0~1023の1024になります。
そのため7000kHzから7512kHzまでを周波数ステップ500Hzでカバーすることに。
しかし周波数ステップ500Hzでは7000kHzから7200kHzまでのハムバンドを受信するには荒すぎますしチューニングもシビアになりますので、ハムバンドは7000kHzから7256kHzまでを周波数ステップ250Hzで受信するハムバンドとBCL用の2バンド切替式にすることにしました。
ハムバンドではBFOがONになるようにしています。

250HzでもSWLに使用するには荒すぎるのですが、幸い最近は高性能無線機を皆さん使用されていますので運用周波数の端数は1kHz台までなのでなんとか復調出来ています。
もっと多バンド化すれば周波数ステップも細かく出来るのですが、今度は選択度の不足やイメージ混信が目立つようになりますから簡易型としてはこれで良しという判断です(笑

AD9833は小型のモジュールが安価に入手出来たので使用したのですが、以前Blogでも書きましたが7MHz近い周波数で使用するのはちょっと厳しいかなという感じです。
出来ればAD9850か9833使用するならクロックアップして使用した方が良さそうです。

ラジオ本体はTA2003Pの推奨回路に近い回路で高周波増幅とIFTは無しで、セラミックフィルターのみで選択度を稼いでいます。
右側のコイルはDDSのバッファアンプ用コイルです。

AF回路は僕のお気に入りIC TA7368APを使用しました。
右側はBFO用発振回路でJA9TTT 加藤OMのRadio Experimenter’s Blogを参考にさせて頂きました。

7.00MHz~7.512MHzまでをカバーするBCLモードでの受信動画
7.0MHz~7.256MHzまでBFO ONで受信するHAMバンドモードでの受信動画

現在はブレッドボード上での配線なのでそのうちプリント基板かユニバーサル基板に作り替えて、LA1600中波ラジオの様なレトロな感じの短波ラジオにまとめたいと思っています。

コメント

  1. JA9TTT/1 加藤 より:

    高橋さん、こんにちは。
    可変抵抗を使ったアナログ風の同調ダイヤルはとても面白い試みですね。
    AVRマイコンの分解能の制限があるので、刻みが荒いようですが、うまく
    カバー範囲を選んであるようでFBに受信できていますね。
    TA2003PはAMラジオのチップなのでやはりSSB/CWは少し厳しいようですが、
    まずまず聞こえますね。このあたりは当局の実験と同じ感じです。hi hi
    ぜひケースに収納されてFBな短波ラジオに完成されてください。

    • JE6LVE/3 高橋 より:

      JA9TTT/1 加藤さん
      いつもコメントありがとうございます。

      DDSなどをマイコンで制御しますとFBなVFOが出来るのですが、周波数表示器や電源オフ時の周波数メモリーなどパーツとプログラミングが増えてしまうのが面倒だった(笑)のと、レトロな感じを出したかったのでA/D方式を試してみました。
      マイコンのプログラムはBASCOMを使ったのですが、atmega48でも十分容量が足りるぐらい簡単にできました。

      TA2003PはIFTも不要でシンプルなのがFBですね。
      性能的にも簡易型短波ラジオとしてはローバンドでしたらそこそこ使えそうな感じです。
      最近はDSPラジオチップで簡単に多バンドラジオが作成できますが、シンプルなアナログラジオでも放送が受信出来ると楽しいですね。

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