COSMAC ELF

気付くともう12月の半ば、前回のBlog更新から3ヶ月も経っていました^^;

8bit CPU RCA CDP1802

8bit CPUといえば世界初の8ビットマイクロプロセッサIntel 8008やMotorola 6800、AppleIIなどに使われたMOS Technology 6502、PC-8001やMZ80などに使われたZilog Z80、FM-8のMotorola 6809などが一般的に有名ですが、それ以外にも各半導体メーカーが8ビットCPUを設計製造していました。
そのなかの一つが1976年にRCAが販売したのがCDP1802(通称COSMAC)です。

CDP1802ACE


本来はCOSMAC とはComplementary Symmetry Monolithic Array Computerというアーキテクチャの頭文字なのですが、CDPシリーズしか採用されなかったためCDP1802をCOSMACと呼ぶことも多いようです。
CDP1802を採用した製品は少なかったようですが、スタティックCMOS構造で非常に低いクロックでも動作し(クロック下限無し)、超低消費電力のため宇宙開発に多用され木星観測衛星のガリレオには20個のCDP1802が搭載されているそうです。
なおCDP1802は過去のCPUではなく今でも Intersil (ルネサスエレクトロニクス)で製造されています

COSMAC Elfとは

Popular Electronics誌 1976年8月号に「Build The COSMAC ”ELF” A Low-Cost Experimenter’s Microcomputer」というCDP1802を使用したシンプルなマイコンボードの製作記事が掲載されました。

Popular Electronics誌 1976年8月号

CDP1802 CPUに256byteのRAM、8個の入力用トグルスイッチと入力データ表示用に2つのhexadecimal LEDを搭載した俗に言うパチパチマイコンです。
I/Oは入力のスイッチとCPUのQ端子に接続されたLEDだけですので、拡張しない状態のCOSMAC ELFではLチカしか出来ません(笑

COSMAC Elfを作ってみる


CDP1802ACEを入手することが出来たので、このシンプルなパチパチマイコンを作ってみることにしました。

原典のようにユニバーサル基板で作成しても良かったのですが、プリント基板CADと基板発注の練習も兼ねて基板を作成することにしました。
1回目の発注では部品のサイズを間違えていて部品が取りつけられなかったのでやり直す事に^^;

緑は失敗した基板、トグルスイッチの間隔よりもRAMの寸法違いが致命的でした^^;
完成したCOSMAC ELF

CDP1802ACE クロック2MHz

RAMは1kBitのn-MOSメモリー 2101Aを2個で256byte搭載

データ入力のための表示器には hexadecimal LED TL311を2個

元記事ではBUSを引き出して色々と拡張していますが、今回は基板サイズの制約もあり拡張端子は付けませんでしたので これだけ大がかり?な構成なのにLチカしか出来ませんw

Lチカのコードとコード入力と実行の動画を掲載しておきます。

COSMAC ELFでLチカ


次はBUSを引き出して拡張できるようにしてみたいと考えています。
COSMAC用のVDC CDP1861 が入手出来れば良いのですが。

コメント

  1. JA9TTT/1 加藤 より:

    COSMAC Elfの完成おめでとうございます。
    昔の記憶ですが、COSMAC用のBASICインタープリタとか、FORTHなどの高級言語もあったように思います。 メモリ拡張できれば走らせることができるかも知れませんね。 そう言うのはネットに上がってないかなあ??

    • T.Takahashi(JE6LVE/JP3AEL) より:

      JA9TTT/1 加藤さん、こんばんは。

      ググってみますとTinyBASICなど色々とヒットします。
      ただ今回作成した物は拡張性がなさ過ぎて使えませんがw

      メモリーを増やして、シリアルICを付けてPCのターミナルから操作するのが最近の主流みたいですね。
      GALなど使わずあまり大がかりにならない方法で作ってみたいなと思っています。
      例によっていつになるかわかりませんが^^;

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