一般的に真空管と聞いて頭に浮かぶのはガラスのチューブの中に電極が入った形だと思います。
手持ちのちょっと変わった形状の真空管を集めてみました。
ニュービスタ(2B-H5、6CW4):トランジスタに対抗するためにRCAがTV等のUHF帯用受信機の高周波増幅、発振、混合用として1959年に開発した小型真空管です。
アマチュア無線機では日新電子工業のSKYELITE 6の高周波増幅に6CW4が採用されていました。
エーコン管 (955):1953年にRCAから発売されたUHF用の真空管で見た目がどんぐり(Acorn)に似ているからエーコン管(Acorn Tube)と呼ばれるらしいです。
一般的なmT管 6BA6と並べてみました。
サブミニチュア管 (1AD4、5678):1941年にRCA社により補聴器用眞空管として開発されたそうです。
ミニチュア管をそのまま小さくしたような構造でピンの代わりにハンダ付けするためのワイヤーが出ています。
ペンシル管 (6442):1949年にRCAが30~3000MHzの増幅・発振用の為、導波管などの分布定数回路に適した真空管として開発されたそうです。
モルトン管(416B):Western Electricが開発したマイクロ波用3極送信管です。最近ではオーディオアンプに使われている様ですね。
クライストロン(6BM6,2K26,5976):日本語では速度変調管(Velocity Modulation Tube)と呼ばれるマイクロ波の発振、変調に使われる真空管でマイクロ波回線の中継装置などに使われていたそうです。
ダッシュ球(5F23A):型番が3-や4-で始まる強制空冷ガラス製送信管の事を通称ダッシュ球と呼ばれていて、一般的な真空管と異なりプレートに塗布したジルコニウムがゲッターの働きをするためゲッターがありません。
5F23AはEimac 4-400Z同等管でヒーター電圧5V 14Aでプレート損失400Wになり、ヒーター通電時から強制空冷が必要になります。
コメント
素晴らしいコレクションですね.ほとんど実物を見たことがないものばかりです.特にサブミニチュア管は存在すら知りませんでしたし,ユニークな形状でびっくりしました.
JE1SGH 1ROさん
いつもコメントありがとうございます。
モルトン管などのU/SHF球は数年前のハムフェアで数百円で売られていたので観賞用に購入しました。
サブミニチュア管は真空管時代の最後の方に開発されたのと、見た目的にあまり人気が無いのか今でも入手は簡単なようです。
手持ちの物はメタルスプレーされた球だけなのですが、スプレーされていないタイプの球はmT管をそのまま小さくしたような見た目になってますね。