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目黒MSG-2560B個人修理顛末記
私の実験環境は長らくテスタのみで、作っては職場に持ち込み
また持ち帰るというパターンだったが、一昨年某OMからQSYして
いただいたMSG2560B＋100MHzオシロでかなり改善した（おかげで
職場では仕事に専念できるようになった）。^_^;
MSG2560Bのいいところはとにかくコンパクトである、ということ。
家庭の机の上においても手前に十分なスペースが確保できるし、
上限周波数は110MHzまでで外部同期も無いが、操作性はHP8656
ライクであり判りやすい。また幼少のころからトラ技の裏表紙を
見て刷り込まれた、緑色７セグLEDの壮観は、その奥に広がる
未知の世界への好奇心を駆り立ててやまないものである。
MSG2560Bは人気のある機種なのか横浜のジャンク屋でかなり
外見の悪いものが６万円で売られているのを見たりしている。
実際dBμ出力設定となっているこのSGは受信感度の比較評価には
手放せない。
さて、私のMSG2560Bは外観は上等品だがキー入力の誤動作が激しく、
一度は分解したものの、あまりのネジの多さと、分解が進む恐怖感
から、誤動作を指摘されたCPU基板に至ることなくだましだまし
使っていた。SGは10年選手であり、OMもそれをすすめていた。
症状は、チャタによりCPUがキースキャンが誤るというもので、
時には周波数を変えようとしたら出力レベルまで設定が変わって
しまうため、スイープを要する調整時などでは結構困っていた。
最近、目黒電波測器のWebページを見て後継機のMSG2580が現行機種な
のを見て、TELして相談したところ、”その症状ならば、お手の
ものです・・・”という感じで担当者の方の快い対応に感銘を受け
気が付いたときはＳＧを送っていた。
ＧＷ中だったにもかかわらず５日ほどで、FAX見積もりがきて
38500円、但しやめる場合はここまでの費用10000円！と言うこ
とだった。新宿で少し危ない飲み屋に入って、ボトルを入れて
フルーツを頼んでしまった金額である。ＧＷ明けに払う金額と
しては痛い。しかし、もう席料はかかっていてあとには引けない、
という感じで＋消費税を振り込んだ。
振り込むとさらに３日程度で作業が完了し、機器が納品された。
開梱すると、まるで新品のように清掃、磨き上げられ、校正
済みのシールが貼ってありとても嬉しくなった。もちろんキーは
正常に動作しており嘘のように快適である。
修理内容は
-前面パネルスイッチ全交換（４２個）
-スイッチドライバーＩＣ不良
-ＣＰＵ電解コンデンサー、バックアップ電池不良
-全般点検および校正
細かい部品リストも付いていたが、
部品代計6100円、基本料金32,500円、合計38,500＋税、が総費
用であった。
しかし、私がこじってねじ山をつぶしてしまったＲＦコネクタの
特殊形状ナットなども、きちんと換えてあり、おそらく価格以上の
作業をしていただいたように感じられる。今回の４万円で
今後、より通電して使う時間が増えるだろうし、さらに１０年間
は使いたいと考えている。
なお職場用にカタログを請求したところ、価格表を伴ってカタログが
添付されてきた。このカタログにより110MHzまでのSGが主にAM/FMラジオ
工場調整用であることが判った。また、目黒では２０万円〜で
各種用途のＳＧが販売されて、スペアナ、ハンディスペアナなどの
ラインナップも計測器メーカとしてそろっていることが判った。
今回の修理を通じ目黒は仕事上出入りのあるアジ社、テク社、アン社など
外国系とは違う、心が通じる日本のよさを残した会社だと思った。今後も、
ぜひとも応援したいと思う。
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